その他
March 11, 2014
今回の「リソー教育事件」 で、教育産業への偏見を抱く人が増えなければいいのですが……。
たしかに教育業界はブラックな企業もあります。
電話勧誘の塾とか、
教材販売のセールスとか。
もちろん、すべてがすべて、そうだとはいいません。
しかし、教材販売や塾勧誘などは、
給料がフルコミッションのところも少なくありません。
稼がなかったら給料ゼロ。
逆に稼いだら稼いだほど入ってくるので、
月に2~3本の注文をとったら、
サラリーマンの給料を軽く上回る額を受け取っている人もいます。
80万円ぐらいの教材を売ると、
その半分近くの金額がセールスマンの懐に入ってくるわけです。
これってオイシイと感じますよね?
しかし、そう簡単にはいきません。
たくさん注文をとれる月もあるでしょうが、
注文がとれない月だってあるでしょう。
そのときは給料ゼロ。
そうすると、なんとかして注文をとろうと、
調子のいいことを並べたり、
明らかに嘘に近いことを並べたりして、
なんとか、注文をゲットしようとする人間が出てくるのです。
そうすると、後でクーリングオフの騒ぎになったり……。
そして、そのことが噂で広まったり……。
こういうことが昔から絶えないので、
教育産業って、クリーンなイメージでみられないことが多いのです。
しかし誤解しないで欲しいのは、
教室で授業をやりながら生徒を教えている講師と、
悪辣な販売員や経営者と一緒にしないでほしいということです。
予備校も塾も、じかに教室で生徒たちと触れて教えている先生たちは、そんな金儲けのことを考えていません。
いや、お金の数字よりも、生徒の点数や成績の数字のほうで頭がいっぱいなのです。
今回、事件になった個別指導塾のトーマスだって、悪いのは、粉飾決算したりしている金儲けに走った経営者であり、個別指導の教室で生徒たちを教えている先生たちには、なんの罪もないのです。
というより、むしろいい迷惑だと思っているのではないでしょうか?
たしかに我々は生徒の成績を上げたり、志望校に合格させる力を身に着けさせることでお金を頂戴しています。
しかし、どの家庭の親も抱くであろう「わが子の学力をもっと上げてほしい」「うちの子を合格させたい」という欲求につけ込むような真似はしたくありませんし、そういうことをする輩がいること自体がとても迷惑なのです。
一緒にしないでほしいと言いたいですね。
多くの良識のある方はお分かりいただけていることとは思いますが、今回のリソー教育の件も、悪いのはトーマスという個別指導塾ではなく、そこを経営している経営者たちなのです。
教育の現場で頑張る人と、経営者はまったく別です。
塾が悪いのではなく、経営が悪い。
ただそれだけの話なんですね。
もっとも、自分も小さな塾の経営者ではありますが、経営の才覚、あまりないです(涙)。
規模が小さいので、けっこう火の車。
そんな粉飾決算何億だなんて、スケールが違いすぎです。
もうちっと月謝あげようかな……( ̄ー ̄;